抗がん剤による足のしびれに漢方
「ずっと足がしびれています。少し冷たい床を歩いたり、水を触ったりしただけで、両足がしびれます。抗がん剤の点滴を受けるようになってから始まっています。」
こうした訴えは、抗がん剤治療を受けている方からよく聞かれるものです。特に足先や手先に感じるしびれや冷感は、治療の副作用としてあらわれることがあります。西洋医学では「末梢神経障害」として知られていますが、東洋医学ではまた少し違った捉え方をします。
東洋医学でのとらえ方
東洋医学では、しびれや冷え、痛みといった感覚異常は、体内の「気(き)・血(けつ)」のめぐりが滞っている状態と捉えます。特に抗がん剤の影響で血流やエネルギー循環の働きが弱まると、末端まで栄養や温かさが届きにくくなり、しびれや冷えが起こると考えられています。また、「寒さ」が体に入り込むと、しびれや痛みを悪化させることもあります。
漢方的にとらえたしびれの治療とは
東洋医学では、こうした状態に対して体質や状態を見極 めながら、気血の巡りを助けたり、体を内側から温めたりすることで、しびれの改善を目指します。体の中の冷えや滞りを軽くし、神経の働きを支えるアプローチを行います。
特に抗がん剤治療を受けている方では、体力の消耗や胃腸の弱りなども同時に起きていることが多いため、慎重に全身の状態を見ながら考えていく必要があります。
健康保険適用の漢方薬
水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。 西洋医学的なケアと並行して、東洋医学の視点を取り入れることで、少しでも日常生活が楽になる助けになればと考えています。体質や治療状況に応じて対応を考えますので、お気軽にご相談ください。医師の処方による漢方薬は、健康保険が適用です。