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痛み、しびれ、関節痛

首、肩、腰、ひざ、手足、手術後の痛み、しびれなど

2025年7月 7日 (月)

五十肩で腕が痛い方に漢方

「五十肩で、腕が痛くてがあげられません。後ろへ動かせないので、シャンプーをするのも大変です。なかなか治らないものですね。」Ky30_04_20250702161201

 このような訴えでご相談に来られる方は少なくありません。五十肩は、医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩関節の可動域が制限され、痛みをともなう状態です。特に40代後半から50代以降の方に多く、年齢による変化や血流の滞りが影響していると考えられています。

 日常生活において、腕が自由に動かないというのは、想像以上に不便なものです。洗髪や着替え、エプロンのひもを結ぶといったちょっとした動作が苦痛になり、気持ちまで塞ぎ込んでしまう方もおられます。

【五十肩に漢方】

 東洋医学では、こうした「動かしづらさ」や「痛み」の背景に、「気・血・水(き・けつ・すい)」の巡りの乱れや、体の冷え、老化にともなう“腎”の衰えなどを診断の手がかりとして捉えます。特に、五十肩のような症状では「瘀血(おけつ)」と呼ばれる血の滞りや、「風寒湿(ふうかんしつ)」といった外的因子の影響が関与していると考える場合もあります。

 漢方では、肩の状態だけを見るのではなく、体質や全身の状態をふまえて、巡りを整え、冷えや滞りを改善していくような処方を検討します。痛みが強い方、夜間の痛みで眠れない方、動かすと鈍い痛みが続く方など、それぞれの状態に応じた対応を行います。

 回復までに時間がかかることもありますが、「年齢のせいだから」と思い込まずに、ご相談いただければと思います。患者さんそれぞれの体質を考慮して、漢方薬を検討します。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年6月17日 (火)

へバーデン結節が仕事で悪化に漢方

「へバーデン結節ですが、清掃の仕事をしていて、細かい作業が多いので、特に右手の痛みがひどいです。

それ以外に首や肩、ひざも痛くなっています。」Image8141_20250617094801

このようなご相談を受けることがあります。

 へバーデン結節は、指の第1関節が変形して痛みを伴う状態で、特に手をよく使う仕事の方にとってはつらい症状です。

進行すると指の動きが制限されるだけでなく、物をつかむ、絞るなど日常の動作にも支障が出てきます。加えて、首や肩、ひざなど他の関節にも痛みが出てくると、全身の疲れやすさや気分の落ち込みにもつながりかねません。

 漢方では、こうした複数の部位にまたがる痛みやこわばりを、「血(けつ)」や「気(き)」のめぐりの滞りと捉え、全身のバランスを整えることを目指します。体質や痛みの性質(冷えると痛む、朝がつらい、夕方になるとむくみやすい、など)を丁寧に伺いながら、その方に合った処方を選びます。

たとえば、手先の冷えが強く、朝にこわばるタイプの方もいれば、湿気や天候の変化で痛みが増すという方もいらっしゃいます。また、年齢とともに体力が落ち、関節を支える力そのものが不足しているケースも少なくありません。Photo_20250617094901

 水戸部クリニックでは、ただ「指が痛い」だけを見るのではなく、その背景にある生活習慣やお仕事の負担、体全体の状態を考慮して、症状の軽減だけでなく日々の生活が少しでも楽になるようお手伝いしています。

関節の変形そのものを元に戻すことは難しいものの、痛みがやわらいだり、動かしやすくなったりすることもあります。

【へバーデン結節に漢方】

 体の内側から整えることで、日常生活が少しでも楽になるようにお手伝いしています。手の痛みや疲れが積み重なり、気分まで沈んでしまうようなときも、お気軽にご相談ください。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。お気軽にご相談ください。Nurse_nocap_20250617094901

 医師の処方による漢方薬は、健康保険が適用になります。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年5月21日 (水)

足のむくみに漢方薬は効きますか?

 「むくみが気になって市販の漢方薬を飲んで、2、3日前からパンパンに腫れてきました。今は足首がなくなったみたいになっているので、これはダメだと思って受診しました。」Ky45_01_20250520105101

このようなご相談を受けることがあります。むくみは、日常の不調として見過ごされがちですが、体の内側からのサインであることも少なくありません。東洋医学では、むくみの原因を「水(すい)」の代謝やめぐりの停滞ととらえ、体質や背景を含めて考えます。

むくみは、水の代謝のバランスの乱れ

— 単なる水分の取りすぎだけではありません —

東洋医学では、むくみのことを「水毒(すいどく)」や「水滞(すいたい)」などと表現し、体内の「水」の巡りが滞った状態と考えます。ただ水分をとりすぎたから、というだけではなく、次のような要因が複雑に関係していることがあります。

・胃腸の機能が弱く、水分の処理がうまくできない

・体を温める力が不足している

・気の巡りが悪く、水が停滞しやすい

・長時間の立ち仕事や座りっぱなしによる血流の悪化

・ストレスや加齢による巡りの低下

などが考えられます。

 また心臓疾患、腎臓病、甲状腺機能低下症、リンパ浮腫などの疾患が原因となっている場合も考えられますので、早めの受診をお奨めします。

【むくみに漢方】

自己判断で購入した漢方薬が効かない」のはなぜ?

— 体質に合わないと、かえって悪化することも —

 自己判断で漢方薬を試してみたけれど、効果を感じられなかったというケースでは、そのお薬の性質と現在の体の状態がうまくかみ合っていなかった可能性があります。

 東洋医学では「同じ症状でも人によって原因が異なる」と考えます。

たとえば

・冷えが強くて水がたまっている場合

・胃腸の働きが弱く、吸収・排泄のバランスが乱れている場合

・気や血の巡りが悪く、余分な水が排出されにくくなっている場合

といったように、むくみの背景にある体の状態を見極めることが大切です。表面的な症状だけで判断して薬を選んでしまうと、かえって体に負担をかけてしまうこともあります。

「パンパンに腫れている」状態は要注意

— 我慢しないで早めに相談を —Photo_20250520105301

 足首がわからないくらいにまで腫れてしまったという場合は、日常的なむくみの範囲を超えている可能性もあります。漢方では、体のバランスが大きく崩れて水分の代謝が極端に悪化していると考えます。

また、東洋医学的な視点からの判断に加えて、西洋医学的な検査による判断も必要な場合があります。心臓、腎臓、肝臓などの機能が関わるむくみもあるため、早めの受診をお奨めします。

一人ひとりの体に合わせた対応を

— 「水」の巡りを整える東洋医学のアプローチ —

 むくみの改善には、「なぜ水が溜まってしまうのか」を体質や生活習慣、職場環境なども考慮して、体全体のバランスの乱れを整える処方を検討します。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。

 お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険の適用になります。

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2025年5月19日 (月)

抗がん剤による足のしびれに漢方

 「ずっと足がしびれています。少し冷たい床を歩いたり、水を触ったりしただけで、両足がしびれます。抗がん剤の点滴を受けるようになってから始まっています。」A307_121_20250519161601

 こうした訴えは、抗がん剤治療を受けている方からよく聞かれるものです。特に足先や手先に感じるしびれや冷感は、治療の副作用としてあらわれることがあります。西洋医学では「末梢神経障害」として知られていますが、東洋医学ではまた少し違った捉え方をします。

東洋医学でのとらえ方

 東洋医学では、しびれや冷え、痛みといった感覚異常は、体内の「気(き)・血(けつ)」のめぐりが滞っている状態と捉えます。特に抗がん剤の影響で血流やエネルギー循環の働きが弱まると、末端まで栄養や温かさが届きにくくなり、しびれや冷えが起こると考えられています。また、「寒さ」が体に入り込むと、しびれや痛みを悪化させることもあります。

漢方的にとらえたしびれの治療とは

 東洋医学では、こうした状態に対して体質や状態を見極Photo_20250519161701 めながら、気血の巡りを助けたり、体を内側から温めたりすることで、しびれの改善を目指します。体の中の冷えや滞りを軽くし、神経の働きを支えるアプローチを行います。

 特に抗がん剤治療を受けている方では、体力の消耗や胃腸の弱りなども同時に起きていることが多いため、慎重に全身の状態を見ながら考えていく必要があります。

【痛み・しびれ・むくみに漢方】

健康保険適用の漢方薬 

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。 西洋医学的なケアと並行して、東洋医学の視点を取り入れることで、少しでも日常生活が楽になる助けになればと考えています。体質や治療状況に応じて対応を考えますので、お気軽にご相談ください。医師の処方による漢方薬は、健康保険が適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年4月15日 (火)

ストレートネックの肩こりに漢方

「何十年来の肩こりです。

ストレートネックなので、諦めていました。

 目も疲れて、夕方になるとチカチカします。」

 肩や首の痛み・こりでお悩みの方に、漢方治療が好評です。

【肩こり・首こりに漢方】

◆ストレートネックとは

本来はゆるやかなカーブを描いている首の骨(頸椎)が、まっすぐに近い状態になることを「ストレートネック」といいます。A314_004

 この状態になると、首や肩への負担が大きくなり、肩こりや頭痛、目の疲れ、手のしびれなど、さまざまな不調の原因となることがあります。

 原因としては、スマートフォンやパソコンの長時間使用、姿勢の悪さ、不適切な枕の使用などが挙げられます。

◆漢方の視点からのストレートネック治療

 漢方では、体全体のバランスを整えながら、自然治癒力を引き出すことを大切にしています。

首や肩まわりの血流を促し、こりや緊張をやわらげることを目指して、体質や症状に応じた漢方薬を検討します。

 また、ストレスや精神的な緊張が不調の背景にある場合も多いため、丁寧にお話をうかがいながら治療方針を考えていきます。

◆日常生活でも予防・改善を

日頃から、正しい姿勢を意識することが大切です。こまめにストレッチを取り入れたり、適度に体を動かしたりすることも、症状の予防や軽減に役立ちます。枕の高さや生活習慣を見直すこともひとつのポイントです。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。

 お気軽にご相談ください。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年4月 1日 (火)

両肩と足腰の痛みに漢方

 「去年の冬から両肩が痛くなりました。

 毎朝ラジオ体操をしていたのに、急にできなくなりました。

 様子をみていたら、両手首も腫れてきて、手の指が握りにくくなりました。

 寝起きが大変なんです。両肩に力が入れられないので、

起き上がるのに時間がかかっています。

 湿布と痛み止めを飲んでいますが、ずっと痛いです。

 最近は、足腰も痛くなって、植木の剪定もできなくなっています。Ky31_02_20250331164101

 そろそろしないとダメになってしまうので、

気が気ではないです。」

 神経や関節の痛みで受診される方は多くいらっしゃいます。

 こうした症状に対して、漢方では痛みやしびれ、腫れのある部分の改善を目指し、血流の巡りや体全体のバランスを整えることを考えます。

さらに、痛みの部位や腫れの有無、年齢や体質、生活環境なども考慮しながら処方を検討します。

【痛み・しびれ・むくみに漢方】

 水戸部クリニックでは、じっくりお話を伺い、お一人おひとりの症状に合わせた処方を検討いたします。Photo_20250331164101

気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年3月25日 (火)

春の養生と漢方

 春は自然界が目覚める季節であり、人の体も活性化する時期です。Ky52_05_20250325111201

漢方の古典では、この時期を発陳(はっちん)と呼びます。

 冬の間にしまい込まれていたエネルギーが湧き上がってくる季節です。

 芽吹きの時期であり、動物も活発に活動を始めます。

人間の体の中にこもっていた持病やアレルギーが吹き出してくる季節でもあります。Ky17_01_20250325111201

花粉症に漢方Kahun

          

 

 

花粉皮膚炎に漢方  Hihu     

 

 

 

 

 気温が高くなるにつれて体の中の陽のエネルギー(陽気)が増えてくる季節になります。

心や体をのびやかにして、適度に陽気が発散されるように過ごすようにすることが推奨されています。

 うまく発散ができないと、のぼせや不眠、無気力などの症状となって表れる場合があります。Ky14_14_20250325111301

いわゆる『5月病』と呼ばれる症状になります。「自律神経のバランスが・・・。」と受診される方が多くなります。

自律神経失調症に漢方Jiritu

 

 

 

 また神経痛や関節痛が悪化する方も多くなります。

痛み、しびれ、むくみに漢方 Pain

 

 

 

 

このような症状の予防や改善のために

 早起きを心がけ、適度に体を動かす

リラックスして過ごせる工夫をする

春野菜(たけのこ、菜の花、ホウレンソウなど)

酸味のある食品(酢、梅干しなど)

体が冷えないように、温かいスープや食事を摂るなどの工夫もよいでしょう。

 水戸部クリニックでは、季節変化や患者さんそれぞれの症状や体質を考慮した漢方薬を検討しております。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年3月19日 (水)

胸郭出口症候群の痛み、圧迫感に漢方

 「首から肩、背中の強いこりがあります。

鎖骨から胸に圧迫感があり、

指にこわばりやしびれが出ます。Ky30_01_20250319003901

 胸郭出口症候群によるため、

腕を上げたり、下を向いたりすると痛みます。」

 胸郭出口症候群は、首と胸の間の狭い通路で神経や血管が圧迫されて起こる疾患です。

 漢方では、患者さんそれぞれの症状や体質に合わせた処方を検討しております。

 血流の滞りや筋肉の緊張を和らげることを目指し、

体全体のバランスを整えることを大切にしています。

【関節痛・しびれに漢方】

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりを

スタッフ一同で心がけております。

 お気軽にご相談ください。Photo_20250319004001

 医師の処方による漢方薬は、

健康保険適用です。

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2025年3月12日 (水)

坐骨神経痛が再発に漢方

「2年前の坐骨神経痛は治りましたが、

最近になって再発したようで、

脚がしびれて痛みます。

ひざにも痛みを感じます。」Ky32_15-3

 坐骨神経痛は、

原因によって神経障害性疼痛 に分類されることがあります。

 神経が傷ついたり、

その働きがうまくいかなくなることで生じる痛みで、

チクチク刺されるような痛み、

ジンジンした感覚、

焼けるような感覚などが特徴です。

『漢方の考え方』
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漢方では、痛みの原因を体全体のバランスの乱れと考えます。

 「気」や「血」の流れを整えたり、

冷えを和らげたりしながら、

自然な回復を目指します。

『痛みに関する漢方の考え方』Photo_20250311104001

気の流れを整える:痛みのある部分に滞りがあると考え、

それを和らげるようにします。

◆血流を良くする:血行不良が関係する場合、

血の巡りを促し、痛みの軽減を図ります。

◆冷えを改善する:冷えが痛みを悪化させることがあるため、

体を温めて症状を和らげます。

◆生活習慣を見直す:食事や睡眠を整え、

リラックスする時間を大切にします。

 漢方は痛みだけでなく、

体全体の調子を整えることを重視します。

【神経障害性疼痛に漢方】

 水戸部クリニックでは、

ご相談しやすい環境づくりを

スタッフ一同で心がけております。Nurse_nocap_20250311104401

 お気軽にご相談ください。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック

2025年3月 3日 (月)

へバーデン結節の変形と腫れに漢方

「手の指が痛いです。

変形して腫れもあり、

痛みがあります。Image8141_20250302222601

 へバーデン結節ですが、

痛み止めを飲むほどではないと思っています。

ただ、

家事や仕事の際に『痛っ』となることがあり、

つらいというか、困っています。」

 東洋医学の視点から、へバーデン結節による痛みの緩和に

漢方治療が選択肢の一つとなることがあります。Ky25_061_20250302222601

 痛みや関節の腫れ(ミューカシスト)の程度、

患者さんそれぞれの体質を考慮しながら漢方薬を選ぶことで、

痛みや腫れが軽減される場合があります。

【へバーデン結節に漢方】

 水戸部クリニックでは、

ご相談しやすい環境づくりを

スタッフ一同で心がけております。Photo_20250302011501

 お気軽にご相談ください。

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