サウナへ行ってから顔が真っ赤に漢方
「サウナへ行って来たら、顔がまだらに真っ赤になってしまいました。
それから1ヶ月以上になりますが、赤みが引く様子がありません。」
このようなお悩みを抱えてご相談に来られる方がいらっしゃいます。
サウナは発汗によって代謝を高め、血行を促進する作用がありますが、体質によってはその刺激が過剰に働いてしまうことがあります。
東洋医学で考える「赤み」の正体
東洋医学では、顔の赤みは「熱」や「血」の巡りに関係があるとされます。
たとえば、
・熱がこもる体質(内熱) の方は、体内に余分な熱が蓄積しやすく、サウナなどの強い外的刺激によって、皮膚表面の血管が過剰に拡張したまま戻りにくくなることがあります。
・「瘀血(おけつ)」=血の巡りの悪さがあると、サウナ後に急激に血流が変化した際、毛細血管の一部に負担がかかり、まだらな赤みとして残ってしまうこともあります。
さらに、「気(き)」の巡りが滞ることも、赤みや火照り、皮膚の炎症反応を長引かせる要因とされています。
体質に応じた漢方的アプローチ
漢方では、見た目の症状だけでなく、その背景にある体のバランスの乱れを整えることを重視します。
・熱を冷ますことが必要な方
→ 体にこもった余分な熱を冷まし、赤みを鎮める方向の処方が検討されます。
・血流を整えることが必要な方
→ 瘀血の傾向がある場合は、血の巡りを改善することで、色ムラや赤みの改善を目指します。
・ストレスや自律神経の乱れが背景にある場合
→ 気の巡りを整えることで、血流や熱の調節がスムーズになり、皮膚の反応も落ち着いていきます。
見落としやすい「皮膚のバリア低下」
サウナや熱風によって皮膚のバリア機能が一時的に低下し、敏感な状態になっていることもあります。そのような時期に、保湿や紫外線対策を怠ると、炎症が長引く原因になります。漢方では、肌を潤す作用や皮膚を外敵から守る力(衛気)を高める方向のケアも併用することがあります。
赤みがなかなか引かず、お化粧でも隠れない、周囲に気づかれてしまうなど、不安やストレスも大きくなるかもしれません。お悩みの背景にある体質や生活習慣を伺いながら、体の内側からバランスを整える漢方治療を検討されてみてはいかがでしょうか。
自然な回復力を引き出しながら、皮膚の再生を穏やかに後押ししていくことを検討しております。
水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。お気軽にご相談ください。
医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。