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2025年8月

2025年8月30日 (土)

上を向くとフラッとする… そのめまい、漢方で考えると?

211_20250827161601 「3か月ほど前から、頭がクラクラする症状に悩んでいます。

 仕事で、はしごを使って商品を棚から降ろす作業があるのですが、上を向いた後に下を向くと、特にクラクラとめまいがして、落ちてしまいそうで怖いです。

病院で処方されためまいの薬を飲んでいますが、症状はあまり変わりません。」

 このような声は少なくありません。検査では大きな異常が見つからなくても、めまいが続くと日常生活に大きな不安を感じてしまいます。

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西洋医学と漢方、めまいの捉え方の違いPhoto_20250827164601

 西洋医学では、めまいの原因を耳(三半規管)や脳の働き、血圧の変動などから探るのが一般的です。もちろん、まずは病院で検査を受け、重大な病気が隠れていないかを確認することはとても大切です。

 一方で漢方では、めまいを「体全体のバランスの乱れが表れたサイン」と考えます。そのため、なぜバランスが崩れてしまったのか、その背景にある体質や生活状況に目を向けるところから始めます。

あなたの「クラクラ」はどのタイプ?

漢方では、めまいの原因を大きく3つのタイプに分けて考えます。

1.体内の「水」の巡りが滞っているタイプ

 体内の水分代謝がうまくいかず、余分な水分が耳の周辺などに溜まることで、めまいが起こると考えます。このタイプは「グルグルと目が回る」ような回転性のめまいに多く、吐き気や頭の重さを伴うこともあります。

2.体のエネルギーや栄養が不足しているタイプ

 体に元気の源である「気(き)」や、栄養を運ぶ「血(けつ)」が不足している状態です。脳に十分な栄養が届かないため、立ちくらみのような「クラッ」としたり、「フワフワ」としたりするめまいが起こりやすくなります。顔色がすぐれなかったり、疲れやすい方に多いタイプです。今回のご相談の「クラクラ」も、このタイプが関係している可能性があります。

3.ストレスや緊張で「気」の流れが乱れているタイプ

 過度なストレスや緊張が続くと、「気」の流れが乱れて頭に突き上げるように昇り、のぼせやイライラと共にめまいを引き起こすことがあります。頭痛や耳鳴りを伴う場合も少なくありません。

 今回のように「上を向いてから下を向く」といった特定の動作で症状が強まる場合には、首や肩周りの血行不良がこれらの要因をさらに悪化させている可能性も考えられます。

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漢方が目指すのは、根本からの立て直し

漢方では、めまいの症状を一時的に抑えるのではなく、その原因となっている体質を見極め、体全体のバランスを整えることを目指します。

例えば、

・水の巡りが悪い方には、体内の余分な水分を排出するサポートを。

・エネルギーや栄養が不足している方には、それらを補い、全身へ行き渡らせるサポートを。

・気の流れが乱れている方には、その流れをスムーズにし、心身を落ち着けるサポートを。

 このように一人ひとりの状態に合わせて、めまいの起こりにくい健やかな体づくりを後押ししていきます。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。お気軽にご相談ください。Icon_medical_woman04_20250827164801

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年8月28日 (木)

イライラと頭痛が同時に起こるとき ― 気の巡りを見直してみませんか **

「急にカッとしたり、イライラしたり。そんな時に限って頭がズキズキと痛む…。」

「頭の左側が締めつけられるように痛く、特に天気が崩れる前はつらい。」A307_075_20250826180401

 このようなお悩みはありませんか。感情の波と体調の変化が重なると、毎日を穏やかに過ごすのが難しく感じられますよね。東洋医学では、このようなイライラや頭痛を、心と体のバランスの乱れからくるサインととらえることがあります。

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「気」の流れ、滞っていませんか?

 東洋医学には「気(き)・血(けつ)・水(すい)」という考え方があります。

 これは、体を構成し健康を支える大切な要素です。

・気:目には見えない生命エネルギー。体を温めたり、内臓の働きを支える。

・血:血液とその働き。全身に栄養や潤いを届ける。

・水:血液以外の体液全般。体を潤し、余分な熱を冷ます。

 この中でも「気」は、スムーズに巡ることで精神的な安定や体の機能維持に関わります。ところが、ストレスや環境の変化、疲れなどが重なると「気」の流れが滞りやすくなります。

 気が滞ると、心ではイライラや憂うつ感として、体では締めつけられるような頭痛や張ったような痛みとして現れることがあります。特に体の側面(左側を含む)は「気」の通り道と関わりが深いため、症状が出やすいとも考えられます。

【ストレス・イライラ・落ち込みに漢方】

天気と頭痛の関係は「水」とも関係

「天気が悪い時に頭痛がひどくなる」という経験も、東洋医学では「水」の巡りと関係づけて考えます。

 気圧の低下や湿度の高さは、体内の「水」の流れを妨げる要因となります。余分な水分が体に溜まると「気」や「血」の巡りも乱れ、頭痛や重だるさ、めまいといった不調につながることがあります。天候で症状が変化しやすい方は、「水」のバランスが崩れやすい体質かもしれません。

【気象病・天気痛に漢方】

 巡りを整えて、心地よい日々へPhoto_20250826163601

 漢方では、このように心と体の両面に現れる不調を「全体の巡りとバランスを整える」ことによって改善へ導こうとします。具体的な処方は体質や症状により異なりますが、その考え方の一部をご紹介します。

・滞った「気」を巡らせる:気の流れをスムーズにして、高ぶった神経を落ち着け、イライラや緊張からくる頭痛をやわらげる。香りのよい生薬が役立つこともあります。

・「血」の流れを促す:気の停滞が長引くと血の巡りも悪化しやすいため、血流を整えることで痛みの軽減を目指します。

・「水」のバランスを整える:余分な水分をため込まず巡らせることで、天候の影響による頭痛や不調を起こしにくい状態へと導きます。

心と体の巡りを整えることが、穏やかで過ごしやすい毎日につながっていくのです。

【頭痛に漢方】

ご相談はお気軽に

 頭痛やイライラは「よくあること」と思って我慢してしまう方も多いですが、心と体のバランスの乱れが続くと、日常生活の快適さが損なわれてしまいます。

 漢方の視点では、同じ「頭痛」「イライラ」でも、体質や症状の出方によって原因のとらえ方が異なります。そのため、お一人おひとりに合わせたアプローチが大切です。

 「気の流れを整えたい」「天気による不調を軽くしたい」など、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。体質や生活の背景も含めてお話を伺い、今の状態に合った漢方処方を検討します。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。お気軽にご相談ください。Icon_medical_woman01_20250826181001 Nurse_nocap_20250826181001

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2025年8月26日 (火)

治らない膀胱炎と腰の痛み**

 「膀胱炎が治りません。抗生物質を飲んでも治りません。腰が常に重くて痛いです。」

 繰り返す膀胱の不快な症状。それだけでもつらいのに、さらに腰が重く、どんよりと痛む…。そんな経験はありませんか?「ただの腰痛かな」と思っていても、膀胱炎に伴って現れる腰の違和感には、体からの大切なサインが隠されていることがあります。A307_047_20250826163601

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なぜ膀胱炎で腰が重だるくなるの?

 考えられる要因のひとつは、炎症が起きている膀胱やその周辺の筋肉が緊張し、関連する部位に痛みが広がることです。さらに、症状が長引くと不快感から無意識に体をかばう姿勢をとり、結果として腰の筋肉に負担がかかってしまうこともあります。

特に注意が必要なケース

 もし腰の痛みに加えて 発熱・悪寒・吐き気 などの症状がある場合は、炎症が腎臓に及ぶ「腎盂腎炎(じんうじんえん)」の可能性があります。この場合は、速やかに医療機関を受診してください。

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東洋医学で見る「膀胱」と「腰」の深い関係

 東洋医学では「腰」と「膀胱」は密接につながっていると考えられています。Photo_20250826163601

 なかでも重要なのが「腎(じん)」という概念です。これは西洋医学の腎臓そのものではなく、生命エネルギーの貯蔵、水分代謝の調整、成長や老化、泌尿器・生殖器系の働きを含む広い意味をもっています。

 「腰は腎の府(こしはじんのふ)」という言葉があるように、腎の働きは腰に表れやすいとされ、また膀胱は腎と表裏一体の関係にあると考えられています。

腎の力が弱ると現れる不調

「腎」の働きが低下すると、

・膀胱の不調(不快感、頻尿など)

・腰の不調(重さ、だるさ、痛み)

が同時に現れやすくなります。特に、疲労や加齢、そして「冷え」によって腎のエネルギーが消耗すると、膀胱のトラブルとともに、腰が重だるく力が入りにくい感覚を覚えることがあるのです。

漢方でのアプローチ

 漢方では、このような膀胱と腰に同時に現れる不調を「体全体のバランスの乱れ」として捉えます。冷えや疲れによって弱まった腎の働きを補い、水分代謝や巡りを整えることで、膀胱のトラブルと腰のだるさの両方を改善へと導いていきます。

 「腰」と「膀胱」は深くつながっているからこそ、症状を切り離さずに全身を見渡していくことが大切なのです。

【膀胱炎に漢方】

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2025年8月24日 (日)

手袋で手荒れに漢方の力を

「手の湿疹がひどく、手がガサガサです。水疱ができることもありますが、手のひらの皮膚の奥深くで潰れてしまうような感覚です。

 仕事で手袋を着用するため、手首のあたりまでかぶれが広がってしまいます。Ky26_20-5_20250823033301

 強いかゆみから絶えず掻いてしまうことで、手のひらの皮膚がゴワゴワと厚くなってしまいました。」

 手の湿疹や手荒れがひどく、ガサガサや水ぶくれ、かゆみを伴うと、とてもつらいですよね。

 漢方では、体の内側から整えていくことで、回復を後押しすることを考えます。

~*~*~*~

漢方から見た手荒れの原因Photo_20250823033401

 漢方では、皮膚のトラブルを「体の中のバランスが崩れたサイン」としてとらえます。手荒れの場合には、いくつかの要因が重なっていると考えられます。

・湿熱(しつねつ)

 水ぶくれやじゅくじゅくは、体の中にたまった余分な水分と、炎症の熱が合わさった状態です。手袋の蒸れも影響して症状を悪化させます。

・血虚(けっきょ)

 皮膚がカサカサしてゴワゴワしてくるのは、肌に必要な栄養や潤いが足りない状態です。そのため、皮膚が乾燥しやすくなり、厚くなってしまいます。

・風邪(ふうじゃ)

 強いかゆみには「風」という外からの刺激のような要因が関わっているとされます。かゆみが急に強まったり広がったりするのが特徴です。

 まとめると、肌に潤いが足りない状態(血虚)をベースに、湿熱や風邪が加わることで症状が悪化していると考えられます。

漢方のアプローチ

 漢方では、症状の表れ方だけでなく、体質に合わせた処方を検討します。

・かゆみや炎症が強いとき

体にこもった熱や余分な水分を取り除き、かゆみを落ち着けることを目指します。

・乾燥や皮膚の厚みが気になるとき

 不足している栄養や潤いを補い、皮膚をやわらかく整えていくことを目指します。

まとめ

 手の湿疹には「湿熱」「血虚」「風邪」といった複数の要因が関わっていることがあります。

【手湿疹に漢方】

 漢方では、外に出ている症状だけでなく、体の内側からバランスを整えることを大切にしています。

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 お気軽にご相談ください。

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2025年8月20日 (水)

更年期のゆらぎ こころとからだの声をきく漢方**

「更年期かなあと思います。

 経血が多く、生理のサイクルも早いです。

 生理の時には激しい痛みがあり、婦人科を受診しましたが、治療の必要はないとのことでした。

 肌荒れも気になりますし、体重の増加も止まりません。

 腰回りの肉が気になり、むくみも強く、便秘もあります。Ky44_16

 あちこち不調が重なっているように感じますので、ご相談させていただきます。」

~*~*~*~

 そのようなお悩み、とてもよく分かります。

 更年期は女性の体にとって大きな転換期。これまでとは違う様々な不調に戸惑い、お一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。

 このような症状を漢方ではどのように考えるのか、少し紐解いてみたいと思います。

~*~*~*~

「血」の巡りと熱の偏り(瘀血・血熱)

・経血量が多い

・生理周期が早いKy26_16_20250819174601

・激しい生理痛

・肌荒れ

 生理に関するお悩みは、漢方では「血(けつ)」の状態を映す鏡と考えます。

 例えば、血の巡りが滞る「瘀血(おけつ)」では、経血の排出がスムーズでなく、痛みにつながりやすくなります。

また、体に余分な熱がこもる
「血熱(けつねつ)」では、出血が多くなったり、周期が早まったりすることも。お肌の状態も、この「血」の巡りと深く関わっている場合があります。

「気」と「水」の滞り(気滞・水滞)

・体重の増加(特に腰回り)Ky45_02_20250819175001

・むくみ

・便秘

・全身の不調感

「なんとなく重だるい」「すっきりしない」といった感覚は、体を動かすエネルギーである「気(き)」や、体内の潤いである「水(すい)」の巡りが滞っているサインかもしれません。

 気の巡りが滞る
「気滞(きたい)」は便秘や不調感につながりやすく、水分代謝が滞る「水滞(すいたい)」はむくみや体重増加に関係することがあります。これらは、更年期のホルモンバランスの変化によって乱れやすい部分です。

【更年期症状に漢方】

~*~*~*~

バランスを優しく整えるという考え方

 漢方で大切にしているのは、症状だけに注目するのではなく、体全体をひとつのつながりとしてとらえ、根本にあるバランスの乱れを整えていくことです。

 検査では異常が見つからないような不調、いわゆる「未病」にも寄り添えるのが特徴といえるでしょう。

お一人おひとりの体質に合わせて、

・滞りがちな「血」の巡りを助ける

・乱れやすい「気」の流れを穏やかに整える

・不足した「血」を補い、余分な「水」の排出を促す

といった働きを組み合わせて、最適な方法を考えていきます。

~*~*~*~

 更年期の変化は、これまで頑張ってきたご自身の体と向き合う大切な時期です。

 患者さんそれぞれが本来持っている力を引き出し、心穏やかな日々を取り戻すためのお手伝いができれば幸いです。Photo_20250819175301 Icon_medical_woman04_20250819175301

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2025年8月18日 (月)

湿疹のない頭皮のかゆみに漢方

― 湿疹がないのに頭皮がかゆい ―

 「頭皮がかゆくて、かゆくてつらいです。ブツブツもなくて、湿疹のようなものは見当たらないのに、ひたすらかゆいんです。

掻きすぎて、その部分の髪が薄くなっています。」Ky412_20250818170601

 このようなお悩みは、季節を問わず寄せられることがあります。シャンプーを変えたり、保湿を工夫したりしてもなかなか改善しない場合、そのかゆみは体の内側の状態と関係しているのかもしれません。

 今回は、目に見える湿疹がないのに起こる頭皮のかゆみについて、漢方の視点から考えてみたいと思います。

~*~*~*~

なぜ、ブツブツがないのにかゆいの?

 皮膚は「内臓の鏡」とも言われ、体の状態が現れやすい場所です。特に頭皮は体のてっぺんにあり、血流が滞りやすく、またストレスの影響を受けやすい繊細な部分です。

 一見原因が分からないかゆみの背景には、「乾燥肌」「ストレス」「更年期」といった要因が関わっていることがあります。

~*~*~*~

1. 乾燥肌と漢方の「血虚(けっきょ)」「陰虚(いんきょ)」

 肌の潤いが不足して乾燥すると、外からのちょっとした刺激でも敏感に反応し、かゆみを感じやすくなります。

漢方では、体を潤し栄養する「血(けつ)」や「陰(いん)」が不足した状態を、それぞれ「血虚」や「陰虚」と呼びます。これらの傾向があると、肌や頭皮が乾燥してかゆみが出やすいと考えられます。

例えば、

・肌全体がカサカサしやすい

・髪のパサつきや抜け毛が気になる

・爪が割れやすい

といったサインがあれば、血虚や陰虚と関連している可能性があります。

【頭皮湿疹・フケ・乾燥に漢方】

2. ストレスと漢方の「気滞(きたい)」

 精神的なストレスは自律神経に影響し、血行不良を招くことがあります。頭皮の血流が滞ると、栄養が十分に届かず、かゆみにつながる場合があります。

 漢方では、ストレスにより「気(き)」の流れが滞る状態を「気滞」と呼びます。気の巡りが悪くなると、心身のさまざまな不調の一つとして頭皮のかゆみが現れることがあります。

・イライラしやすい、気分が落ち込みやすいKy40_08-1_20250818170801

・胸や喉がつまった感じがする

・寝つきが悪い、眠りが浅い

といった症状も気滞と関連することがあります。

【ストレスに漢方】

~*~*~*~

3. 更年期と漢方の考え方

 更年期は、女性ホルモンの変化によって自律神経や皮膚の状態に影響が出やすい時期です。頭皮のかゆみも、その一つのあらわれとして感じられることがあります。

 漢方では、加齢に伴って生命活動の基盤である「腎(じん)」の力が弱まる状態を「腎虚(じんきょ)」と考え、これが更年期の不調の背景にあるとされています。さらに、ホルモンバランスの変化は「血虚」や「気滞」とも関わるため、複合的に影響し合うと考えられます。

【更年期症状に漢方】

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漢方の目指すところ

 漢方では、かゆみを一時的に抑えるだけでなく、「なぜかゆみが起きているのか」という背景を重視します。Photo_20250818170801

 不足している「血」や「陰」を補ったり、滞っている「気」の流れを整えたりすることで、体全体のバランスを回復させ、かゆみが起こりにくい状態を目指していきます。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりを心がけております。お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

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2025年8月16日 (土)

ドライマウスの漢方的視点 ― 体の内側から整える潤いケア―**

「寝て起きると口の中がカラカラです。」

「口の中がネバネバしていて、水ばかり飲んでいます。」

「朝になると乾いていて、唇の裏側がくっついてしまいます。」Ky18_06_20250816193901

 このような“お口の渇き”に関するお悩み、いわゆるドライマウスのご相談は季節を問わず多く寄せられます。

「水分が足りないのでは」と思って水を飲んでも、すぐにまた渇いてしまう…。そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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なぜ口は渇くのでしょうか?

 お口の潤いは、唾液によって保たれています。唾液には、口内を洗い流して清潔に保つ、消化を助ける、粘膜を保護するといった大切な働きがあります。

 この唾液の分泌が何らかの原因で減ったり、蒸発しやすくなったりすると、乾燥やネバつきといった不快な症状が現れます。

 原因としては、加齢やストレス、服薬の影響、口呼吸などの生活習慣、あるいは全身性の疾患が隠れている場合など、さまざまなものが考えられます。

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漢方が考える「潤い」のバランスPhoto_20250816194001

 漢方では、このような体の乾燥を「津液(しんえき)」という概念から捉えます。

「津液」とは血液以外の体液全般を指し、体を潤し、栄養を運び、関節をなめらかに動かすなど、生命活動に欠かせない存在です。

 お口の渇きは、この「津液」が不足したり、うまく全身に行き渡っていなかったりするサインと考えます

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漢方の視点から見たタイプ

・体の根本的な潤い不足

 加齢や慢性的な疲労、睡眠不足などで「津液」そのものが消耗している状態です。肌の乾燥や目の乾き、空咳を伴うこともあります。

・体内の熱による潤いの消耗

 ストレスや緊張、辛い物や脂っこい物の摂りすぎで体内に余分な熱がこもると、その熱で「津液」が消耗します。のぼせ、ほてり、イライラなどを感じやすいのが特徴です。

・潤いの巡りの滞り

 「津液」が十分あっても、ストレスなどでバランスが乱れると、必要な場所に届かなくなります。部分的には乾燥しているのに、足がむくむなど、水分の偏りが見られることもあります。

漢方で体の内側からケア

 お口の渇きが気になるとき、こまめな水分補給や生活習慣の見直しも大切ですが、それだけでは十分に改善が得られない場合もあります。

 漢方では、お一人おひとりの体の状態を丁寧に見極め、なぜ潤いが足りないのか、なぜ巡りが悪いのか、その根本原因に目を向けて体のバランスを整えていきます。

 「ただ乾いているだけ」と思っていた不調にも、体のサインが隠れていることがあります。気になる症状が続くようでしたら、一度ご相談いただくのもよいかもしれません。

【ドライマウスに漢方】

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。Nurse_nocap_20250816194101

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2025年8月15日 (金)

百日咳後の激しい、咳に漢方

「この子が百日咳にかかりまして、もう菌は排出されていないとのことで、外出許可も出ていますが、咳が止まらなくて苦しそうです。夜、吐くくらいの咳をしていて、かわいそうです。」A306_009_20250810221301

 このようなご相談は、季節の変わり目や感染症が流行する時期に見られることがあります。西洋医学の治療で原因となる菌がなくなっても、一度傷つき、敏感になった気道の粘膜は、元の状態に戻るまで時間がかかることがあります。体力が落ちている時は、咳だけがしばらく続く場合もあります。

 こうした「病後の長引く咳」に対しては、東洋医学的な視点から体の状態を捉えることがあります。

漢方で考える「病後の咳」

 漢方では、大きな病気を経た後の体は、病と闘うために多くのエネルギー(「気(き)」)や、体を潤す成分(「津液(しんえき)」)を消耗していると考えます。

 特に呼吸器系(「肺(はい)」)は乾燥を嫌い、潤いが不足すると十分に働きにくくなるとされます。その結果、空咳や、一度出ると止まりにくい咳が出やすくなると考えられます。百日咳の後に残るしつこい咳も、このような「潤い不足」や「気道の敏感さ」として捉えられることがあります。

漢方的な視点での対応

 漢方では、症状そのものだけでなく、その背景にある体の状態を見極め、全身のバランスを整えることを重視します。お子様の体質や咳の性質を参考にしながら、回復をサポートする処方を検討します。Photo_20250810222501

 例えば、乾いた咳が続く場合には、失われた潤いを補い、呼吸器を穏やかに保つことを目指す考え方があります。

一方で、少し痰が絡むような咳があり、体力低下や寝つきの悪さ、不安感などを伴う場合には、気を補いながら心身を落ち着けることを目的とした処方を検討する場合もあります。

【子供の咳・痰・気管支炎に漢方】

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2025年8月12日 (火)

出産後、疲れが抜けない方に漢方

「先生のおかげで漢方を始めて、無事に妊娠、出産することができました。本当にありがとうございました。244_20250806120701

その子も1歳になったのですが、産後からずっと体力が戻らない感じがして、今日また相談に伺いました。妊娠中のつわりで体重が減って以来、産後も食欲があまりなく、量を食べられません。疲れが溜まっている一方で、体重は増えないままです。

本当は二人目のことも考えたいのですが、今のこの体力では難しいなと感じています。まずは、この身体の状態を何とかしたいです。」

 このようなご相談は多いです。

「産後、なかなか体力が回復しない」

「今後のことも考えたいけれど、まずは自分の体を整えたい」

といったお悩みについて、漢方の視点からお話ししたいと思います。

産後の身体は「気」と「血」が不足した状態に

無事に出産を終えた安堵と、赤ちゃんとの新しい生活が始まる喜び。その一方で、多くの女性が経験するのが、これまでとは異なる心身の変化です。

・以前より疲れやすくなった

・食欲がわかず、食べても身にならないA307_069-2_20250806120801

・めまいや立ちくらみがある

・髪が抜けやすくなった

・気分が落ち込みやすい

 こうした産後の不調は、漢方では、妊娠・出産によって「気(き)」と「血(けつ)」が消耗された「気血両虚(きけつりょうきょ)」の状態に陥っている場合が多いです。

 冒頭の方がお話しされた「疲れやすくて体重が増えない」「食欲がない」といったお悩みも、この状態の一例ととらえることができます。

まずは、身体を整えることからPhoto_20250806105701

 体力が落ち、食欲もない状態では、十分な栄養をとろうとしても、うまく受け取れないこともあります。

 漢方では、ただ不足しているものを補うのではなく、まずは栄養を吸収しやすい身体の状態に整えていくことを大切にします。特に消化吸収を担う胃腸(漢方では「脾(ひ)」といいます)の働きを整えることで、食べたものから「気」や「血」を生み出しやすい状態をめざします。

 体力や体質、生活習慣などを丁寧にうかがいながら、その方の状態に合わせた漢方薬のご提案を行っています。無理なく、身体の内側から整えていけるよう、医師とご相談いただければと思います。

【産後の体調不良に漢方】

未来のための、今できる土台づくり

「二人目のことも考えたいけれど、今の体力では不安」というお気持ち、とてもよく伝わってきます。

 ご年齢やご家庭の事情などで、妊娠を急がれる方もいらっしゃると思います。

 そうしたお気持ちを大切にしながら、今の身体の状態を丁寧に整えていくことが、次のステップへの準備につながると漢方では考えます。

 産後の体力回復に取り組むことは、日々の育児を支える力となり、ご自身の将来を見据えるうえでも大切な土台づくりになると考えられます。

 漢方では、産後のケアをはじめ、女性の様々なライフステージにおける心身の変化に寄り添う考え方があります。

【女性の健康と美しさのための漢方】

「出産後から調子が戻らない」「今後の体のことが気になる」などのお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。

ご自身のペースで、心と体のバランスを整えていくサポートができれば幸いです。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけておりますので、お気軽にご相談ください。Icon_medical_woman04_20250806121001

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2025年8月10日 (日)

プール後に皮膚がかゆくなるに漢方

プール後のかゆみ、漢方という選択肢

― 体の中から考える肌ケア ―**

 夏のプールは子どもたちの楽しみのひとつ。でも、乾燥肌のお子さんにとっては、かゆみとの戦いが始まる季節でもあります。

 「うちの子は乾燥肌で、プールの後のかゆみがひどく、掻きむしって血が出てしまいます。本当に可哀想で…。」Ky27_04_20250806105701

 こんなご相談が増えるのも、この時期です。プールの塩素は肌のバリア機能を弱め、乾燥やかゆみの原因になります。漢方では、こうした肌トラブルを「体質」から考え、内側から皮膚を整えることをめざします。

漢方が考える、かゆみの原因

 漢方では、肌は「内臓の鏡」とされ、体内バランスの乱れが肌トラブルにつながると考えます。特にアトピー肌、乾燥肌のお子さんには、以下のような体質が関係することがあります。Photo_20250806105701

・血虚・陰虚タイプ(うるおい不足)

 肌に潤いを届ける力が弱く、もともと乾燥しやすい体質。刺激に敏感で、かゆみが出やすくなります。

・湿熱タイプ(熱と湿気がこもる)

 体に余分な熱や湿気がたまり、ジメジメとしたかゆみや赤みが出やすくなります。冷たい飲み物や甘いものの摂りすぎも影響します。

 プールの塩素など外的刺激が、こうした体質と重なることで、かゆみが悪化しやすくなります。

など、ひとり一人体質は異なります。

【湿疹・皮膚炎に漢方】

漢方では

 漢方では、「かゆみをくり返さない体づくり」を目指します。体質に合わせて、潤いを補ったり、余分な熱を取り除いたりしながら、肌のバリア機能を整えることを考えます。

 また、食事や睡眠、汗のかき方など、生活習慣もヒントになります。一人ひとりのお子さんの体質に合わせて、環境や季節変化などによる皮膚の変化などに対応して処方を検討しております。

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2025年8月 8日 (金)

10年前からのじんましん、かゆみに漢方

「10年前から体がかゆいです。

 夜になると背中や腿(もも)の辺りに膨れたじんましんが出ます。Ky27_04_20250730175101

 抗アレルギー薬を飲んで軟膏を塗っていますが、かゆくてたまりません。」

 このようなご相談をいただくことがあります。じんましんが慢性化している方の中には、日常生活に支障をきたすほどのかゆみや不快感に悩まされている方も少なくありません。

 漢方では、じんましんそのものの症状だけではなく、なぜ繰り返し出てくるのか、その背景にある体のバランスの乱れに目を向けて治療を考えていきます。特に「気(き)・血(けつ)・水(すい)」のめぐりや、体の熱・冷え・湿気などの状態を重視します。

 たとえば、体に余分な熱や湿気がこもりやすい方、胃腸が弱って老廃物の代謝がうまくいっていない方、ストレスなどで自律神経が乱れやすい方など、体質や生活環境によってアプローチが異なります。

 また、夜に悪化するタイプのかゆみには、体の「陰(いん)」が消耗しているサインが隠れていることもあります。睡眠や精神状態との関係も含めて、丁寧に体全体の状態を見ながら、自然なかたちで整えていくのが漢方の特徴です。

お薬の効果を感じにくい方や、かゆみをくり返すことでお悩みの方には、体の状態や生活環境をふまえた幅広い治療法を一緒に考えていきます。必要に応じて、一般的な抗ヒスタミン薬などの併用も行いながら、体質や症状に応じた漢方的なアプローチを取り入れることも可能です。

【慢性じんましんに漢方】Photo_20250730181101

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年8月 6日 (水)

人前で話すときに緊張で手が震えるに漢方

― 昇進や新しい役割にともなう「人前での緊張」に ―

~心と体のバランスを整える、漢方の視点から~**

「仕事で大勢の前で話す機会が増えました。Ky62_09-1

緊張すると手が震えて、ドキドキします。

このまま仕事を続けられるのか不安です。」

 このようなご相談は、少なくありません。

昇進や新しい役割にともない、会議や発表の場で人前に立つ機会が増えたという方は多くいらっしゃいます。

「少人数の前では平気なのに、大勢の前だと急に緊張して、手や声が震えてしまう」

「一度の失敗を引きずってしまい、次の発表が怖くなる」

「このままでは仕事に支障が出るのではと不安になる」

 こうしたお悩みは、真面目で責任感の強い方ほど感じやすいプレッシャーともいえるかもしれません。

 今回は、このような「人前での過度な緊張」について、漢方の視点から考えてみましょう。

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なぜ緊張するとドキドキや震えが起きるのか

 漢方では、心と体はひとつながりのものと捉えます。

 緊張や不安といった精神的なストレスは、体のさまざまな働きに影響すると考えられています。

人前での緊張によって起こる動悸や手の震えなどは、「気(き)」の乱れが関係していることがあります。Photo_20250804175401

「気」は、体のエネルギー源であり、全身を巡って私たちの生命活動を支えています。

強いストレスを受けると、気の流れが滞ったり、上半身へと突き上げるような動き(「気逆(きぎゃく)」)が起こり、動悸、のぼせ、手足の震えなどの症状が現れるとされます。

 また、考えすぎることが続くと、消化機能を司る「脾(ひ)」の働きが弱まり、気や血(けつ)を十分に作り出せなくなります。その結果、精神を支える「心(しん)」の力が低下し、不安感や焦りが強まりやすくなるとされています。

「一度の失敗がずっと気になる」という状態も、こうした心と体のバランスの乱れが背景にあるのかもしれません。

 

心と体のバランスを整える漢方の考え方

 漢方では、症状そのものだけでなく、その背景にある体質や心身の状態に注目します。

体力の有無、胃腸の働き、顔色、睡眠の質などを丁寧に見極めたうえで、お一人おひとりに合った処方を検討します。

【仕事のストレスによる緊張、イライラに漢方】

 

ご自身の「今」に合ったケアを選ぶために

 過度な緊張は、「心が弱いから」ではありません。

それは、仕事に対する誠実さや責任感の強さの表れでもあります。

その頑張りが、少しだけ心と体のバランスに負担をかけているのかもしれません。

漢方では、今のご自身の状態に寄り添いながら、心と体を穏やかに整える方法を一緒に探していくことを大切にしています。

「性格だから仕方がない」とあきらめず、まずはお気軽にご相談ください。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年8月 4日 (月)

食が細くて、風邪をひきやすい子に体質改善の漢方

~体質から見直す漢方のアプローチ~**

「すぐに熱を出してしまいます。子どもたちの中でも一番体が弱い感じがします。風邪をひきやすい体質を、少しでも改善できたらと思って相談に来ました。」Ky64_04

 こうしたご相談を受けることがあります。

 特に食が細く、体力がつきにくいお子様は、季節の変わり目や集団生活のなかで体調を崩しやすく、ご家族の心配も尽きないことと思います。

 漢方では、「虚弱体質」や「胃腸の弱り」「免疫力のバランスの乱れ」など、お子様の体質や生活背景を丁寧に捉えたうえで、その子に合った処方を検討していきます。たとえば、消化吸収の力を整え、体の中からエネルギーをつけていくことや、風邪をひきにくい体の土台を作っていくことを目指します。

 薬に敏感なお子様や、繰り返す不調にお困りの方なども、まずはご相談ください。体質や症状の傾向に合わせて、少しずつ整えていける方法を一緒に考えてまいります。

 お子様の「毎日を元気に過ごせる体づくり」をサポートする一つの選択肢として、漢方をご検討いただくのもよいと思います。Ky64_23

【子供の体調不良に漢方】

 水戸部クリニックではご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

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