アトピーの脱ステロイドから脱軟膏まで
アトピー性皮膚炎で、脱ステロイドを希望され、
最終的には保湿剤などの塗り薬からも全て離脱できた方のお話です。
初診は、昨年の夏でした。
産後しばらくして再発したアトピー症状がつらいと受診されました。
ステロイド軟膏、タクロリムス軟膏、保湿軟膏などを数種類使ってられました。
「顔も全身かゆいですが、デリケートゾーンと肛門のかゆみが特にひどくて、
生理が始まるとひどくなって、次の生理までに治らなくて、
ステロイドやタクロリムス軟膏、保湿軟膏などを急に中止しますと、
リバウンドによる吹き出しが起こりますので、漢方治療と併用して頂くことをお奨めしました。
漢方薬を服用されて2週間後、
「デリケートゾーンと肛門のかゆみがすぐ治りました。
びっくりしました。
便秘も治ったんです。体のほてりも少しひいています。」
便秘が続いていると、老廃物が皮膚に排泄されやすくなっていますので、
便秘の改善も考慮した漢方薬を処方しています。
継続されて、9月下旬に受診された際は、
「毛包炎になりました。
残業が続いてずっと疲れています。
それでも皮膚の状態は少しずつよくなってはいるので、
弱いステロイドで対応できています。」
疲れがたまっていると、皮膚を修復する力も低下していると思われましたので、
漢方薬を変方しました。
11月、
「かゆみは楽になっています。
デリケートゾーンも肛門も安定していますが、
前回撮影していた写真と比較しました。
「あれ?こんなにひどかったでしたっけ?
よくなっています・・・。」
毎日見ていらっしゃるので、日々の変化がわかりにくい場合もありますが、
一定期間経過した写真などで比較すると、改善に気づかれる方が多いです。
1月、
「年末年始で食べ過ぎてしまったら、肌荒れがひどくなりましたが、
またよくなってきています。」
3月、
「体力がついた感じがします。
生理周期も安定してきました。
4月、
「暖かくなってきたら、皮膚がかゆくなってきました。
赤みが強くなってきました。」
春になると、冬の間に皮膚の奥の方に押し込められていた
炎症物質が噴き出してくる場合があります。
ステロイドのランクは弱いままで、かゆい時は、かゆみ止めの軟膏を塗ったり、
冷やしたタオルなどをあてて、かゆみをしのぐようにお話しました。
5月、
「かゆみをがまんできるようになったので、ステロイドとタクロリムス軟膏は
3日に1回くらいでも大丈夫になりました。」
しばらく継続されて、ステロイドもタクロリムス軟膏をほとんど塗らなくても大丈夫になりました。
9月後半になり、皮膚の乾燥によるかゆみが出始めたので、
漢方薬を変方しました。
11月、12月になりましたが、
「皮膚のかゆみをほとんど感じなくなりましたので、
脱軟膏も達成されました。
水戸部クリニックでは、長年の漢方診療の経験により、
患者さんそれぞれの症状や体質に合わせた漢方薬を処方しております。
医師の処方による漢方薬は、健康保険が適用になりますので、
新潟市で診療を行っておりますが、新潟県内の遠方からの方、
新潟県外からの方の受診も多いです。
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