水あめも漢方?!膠飴(コウイ)のお話
新潟で漢方外来を行っているクリニックです。漢方診療の日常や漢方情報などをお知らせしています。今日は、水あめのお話です。
冬の朝は冷えますので、お茶に水あめを溶かして飲んで温まったりしています。水あめは、漢方では、膠飴(コウイ)という生薬名で、用いられています。米、小麦、粟(あわ)などを粉にしたものに、麦芽を混ぜて、煮詰めて水あめ状のものです。特にもち米で作られたものがよいとされています。
胃腸を整え、気力体力を回復させ、咳を止め、新陳代謝を活発にして、全身に潤いを与える効果があります。
胃腸が弱い方、下痢、腹痛を起こしやすい方、やせ型虚弱体質の方の体質改善などにも効果的です。
漢方では、黄耆建中湯、小建中湯、大建中湯などに含まれています。
膠飴は、咳止めの効果もありますが、健康保険適用の漢方では、お腹の症状に用いることが多い漢方薬に配合されているようです。
現在も市販されている咳止めの水あめがありますが、幼い頃、風邪をひくとなめさせてもらえた事を思い出します。
おいしくて、「もっとちょうだい~」と言った記憶がありますが、「お薬だからだめよ。」と言われて、なんでこんなにおいしいものが、お薬なのかと不思議に思った事をふと、思い出しました。明治時代の漢方の名医「「浅田宗伯」先生の処方であることを漢方を勉強するようになって、知りました。
写真は、金沢の「俵屋」さんの「じろ飴」です。これもまたおいしいのです。風邪じゃなくても、咳が出てなくても叱られずになめられます(^^)
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