漢方を続けるのは辛いもの!?
漢方外来で、アトピー性皮膚炎の治療を行っておりますが、改善を実感されるまでに、辛くなってしまった方のお話です。アトピー治療中で辛い方の参考にしていただければと思います。
ある患者さんが、久しぶりに受診されました。アトピー性皮膚炎で受診されたのですが、早い改善を求める余り、焦って、あちらこちらへ受診されていたそうです。どんどん悪化して、どうにもならなくなり、こちらのクリニックを思い出して、また受診して下さったそうで、泣きながら診察室へ入って来られました。自己判断で、中断してしたことを謝って下さいました。辛くて焦るお気持ちは、充分理解しておりますので、受診を中断されていた事は、気にされないようにとお話しました。その後、定期的に受診を続けて、徐々に症状が改善され、漢方薬の服用量を減らして、そろそろ治療完了に近づいていらっしゃいます。
アトピー性皮膚炎の症状が激しい方は、心身共に疲れ切っている方が多く、体力の消耗が激しく、最初に体調を整える事を優先する必要がある場合があります。
皮膚炎の症状が辛くて、早い改善を望むお気持ちは、とてもよくわかりますが、皮膚を作るのは、健康な内臓であることをご理解いただきたいと思います。
「皮膚は内臓の鏡」という言葉があります。口から胃や腸を通って肛門までつながっていますが、口の外側から、唇、顔の皮膚へと広がりますし、肛門からお尻の皮膚、全身の皮膚へとなりますので、一枚の皮と考えることもできます。
アトピー性皮膚炎の方は、胃や腸の不調の自覚的な症状がなくても胃腸が疲れている状態の方や体力や免疫力が低下している方が非常に多いと感じています。漢方では、アトピー性皮膚炎を体の中からの症状であると考えて治療致しますので、その患者さんの体力の状態によって、改善を実感されるまでの期間は、個人差によるものが大きいです。
比較的早い改善を実感される方は、気持ちも前向きに保ちやすいです。しかし、体力の消耗が激しい方は、体力を改善されるまでの過程で、皮膚症状の激しさに辛くなってしまう方がいらっしゃいます。痒みや体のほてり、痛み、不安感でいっぱいになって、眠れなくなり、漢方治療に対しても不安を感じてしまう方がいらっしゃいます。とても辛い症状ですので、不安から不審感を抱かれることもあると思いますので、できるだけわかりやすい説明を心がけておりますが、症状の改善を急ぐあまり、途中で脱落してしまう方がいらっしゃる事も現実です。辛い思いで毎日を過ごしていらっしゃる患者さんのお力になれればと、日々努力を続けております。
詳しくは、PC用HPをご覧ください。
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