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水戸部クリニック待ち時間の目安

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ご自身の診察券番号をご確認されて、

順番の2、3人前にはお戻りください。

水戸部クリニック周辺マップもお渡ししております。

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受付時間前より番号札を設置しております。 

受付時間には一度お戻りください。

 

 

 

午前8時前より設置 受付開始は8時45分から (月~土) 

午後2時前より設置 受付開始は14時45分から (月・火・水・金)

2025年11月 8日 (土)

食べたいのに食べられない 胃の不調を漢方で整えるー**

 「食事が食べられないです。

 食欲はあるので、いざ食べようと食事が目の前に出てくると、

胃がチクチクして食べられなくなります。Ky21_06_20251104121901

 もともとは、大食いの方だったんです。」

 このようなご相談を受け付けております。

 今回も簡単に理解した方用の内容と、詳しく知りたい方用で掲載します。

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✨簡単に理解したい方へ

「食欲はあるのに食べられない・・・」A307_084

 東洋医学では、「食欲があること」と「食べ物を受け入れて消化できること」は、

少し違う働きだと考えます。

 ストレスや緊張が続くと、体の中をめぐる「気(き)」の流れが滞り、

胃の働きに影響して、食べ物を受けつけにくくなることがあります。

 このような状態を、漢方では「肝(かん)」と「胃」のバランスの乱れと考え、

滞った「気」を整えて、ふたたび食事を受け入れられるように導いていきます。

【胃痛・胃炎・食欲不振に漢方】

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✨詳しく知りたい方へPhoto_20251104122101

 東洋医学では、「食欲がある」ことと「実際に食べられる」ことは、

同じように見えても、体の中では少し違う仕組みが関わっています。

「肝」と「胃」の関係

 東洋医学では、ストレスや緊張が続くと、「肝(かん)」という臓器の働きが乱れやすいと考えます。

「肝」は、体の中を流れる「気(き)」エネルギーのようなものを全身にスムーズに巡らせる役割を持っています。

ところが、ストレスや緊張が強いと、この「気」の流れが滞ってしまいます。

これを「気がつまる」状態と考えると、イメージしやすいかもしれません。

 一方、「胃」は、食べ物を受け入れて、消化へとつなげる臓器です。

「肝」と「胃」はお互いに影響し合っており、心や体の緊張で「気の流れ」が悪くなると、

その影響が「胃」にまで及び、食べ物を受け入れにくくなることがあります。

「食べる」という行為が緊張を引き起こすことも

今回のように、「食欲はあるのに、食べようとすると胃がチクチクして食べられない」という場合、

「食べる」という行為そのものが、無意識のうちに緊張や不安を生んでいることがあります。

その緊張が「気の流れ」を妨げて、胃の動きを弱めてしまい、

結果として胃が食べ物を受け入れられなくなる こうした流れが考えられます。Ky21_15_20251104121801

「もともとは大食いだった」という方でも、心身のバランスが崩れることで、

一時的にこのような状態になることがあります。

 漢方では、単に胃の不調を治すのではなく、

「なぜ胃がそうなってしまったのか」という背景を重視します。

 特に、ストレスや気持ちの緊張が体にどのような影響を与えているのか、

「気のめぐり」と「胃の働き」のバランスを見ながら、体全体を整えていきます。

滞ってしまった「気」の流れをなめらかにし、「肝」と「胃」が協力して働けるようになると、

自然と食べ物を受け入れられるようになり、胃の不快感も落ち着いていくことが多いです。

【胃痛・胃炎・食欲不振に漢方】

✨ご相談はお気軽に
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 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。

 お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年11月 6日 (木)

こどもの乾燥肌に体の発達に合わせた漢方ー**

「お風呂上がりに肌がカサカサして、すぐにかゆがります。」

「冬になると、すねやほっぺたが白く粉をふいたようになります。」Ky27_01_20251104112701

 秋から冬にかけては、空気の乾燥によって肌のうるおいが失われやすい季節です。

これからの季節は、こどもの乾燥肌でお悩みのご相談が増えてきます。

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こどもの皮膚は「未完成のうるおいバランス」

 東洋医学では、皮膚も体の一部として、内側の「気(き)」「血(けつ)」「津液(しんえき)」といった体のめぐりやうるおいに支えられていると考えます。

 こどもの体はまだ成長の途中であり、これらの働きが十分に整っていないため、皮膚のバリア機能も未成熟です。そのため、外気の乾燥や寒さといった刺激を受けやすく、肌がカサついたり、かゆみが出たりしやすい状態になりやすいのです。Ky27_05_20251104111501

 また、汗のかき方や体温調節の仕組みも大人とは異なるため、肌のうるおいを保つ力にも差があります。大人と同じケアでは追いつかないこともあります。

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体質と季節に合わせた漢方的な整え方

 漢方では、皮膚の乾燥だけをみるのではなく、「なぜ乾燥しているのか」という体の内側の状態を重視します。

 たとえば、体のうるおいが不足しているタイプ、血のめぐりが滞っているタイプ、あるいは冷えによってめぐりが悪くなっているタイプなど、お子さんによって原因が異なります。

 同じ「乾燥肌」でも、体質や年齢、季節によって用いる漢方薬が異なるのはこのためです。Ky27_04_20251104111601

 特に成長期のこどもでは、体のバランスが日々変化するため、「今の状態(証)」に合った漢方薬を選ぶことが大切です。

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皮膚の状態は、体のサインPhoto_20251104105601

 こどもの皮膚の乾燥は、単に外からの刺激だけでなく、体の内側のバランスを映すサインでもあります。

 食欲や便通、睡眠の状態などと合わせて観察することで、皮膚だけでなく体全体の調子を整えていく手がかりになります。

 保湿やスキンケアで一時的に改善しても、すぐに再発をくり返す場合は、体質そのものを見直すタイミングかもしれません。

 漢方薬を用いて、内側から皮膚のうるおいを支える治療を検討されるのも良いでしょう。

秋冬の乾燥が気になる季節

 お子さんの肌の状態をやさしく見守りながら、体の内側から整えるケアを考えてみませんか。

 漢方薬は、生後2、3か月くらいのお子さんから服用できます。

【こどもの乾燥肌・サメ肌に漢方】

ご相談はお気軽に

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【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年11月 4日 (火)

秋冬の乾燥とかゆみ  季節で変わる体と漢方の見直しー**

「今まで調子がよかったのに、体が乾燥してかゆくなってきました。

 特にフケが増えて、寝ていて掻いています。」Ky40_08-1_20251104103401

 秋から冬にかけては、空気が澄んで心地よい反面、乾燥が気になる季節でもあります。

 東洋医学では、このような外気の乾燥(「燥邪(そうじゃ)」と呼ばれます)が私たちの体に影響を与え、特に皮膚のうるおいを奪いやすいと考えます。

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 東洋医学から見た「乾燥」と「かゆみ」Photo_20251104105601

 東洋医学の観点では、皮膚は体内の「うるおい」や「栄養」によって絶えず養われていると捉えます。これらは「陰(いん)」や「血(けつ)」といった言葉で表されます。

 季節の変化(燥邪の影響)や体質的な要因によって、この「うるおい」や「栄養」が不足してくると、皮膚を滋養して整えることができなくなってしまうことがあります。

 その結果、皮膚がカサカサと乾燥したり、フケが増えたり、夜間や体が温まったときにかゆみが強まったりすると考えられます。

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症状の変化と漢方薬の見直し(変方)

 これまで体調が良かったときに用いられていた漢方薬は、その時点での体質や症状の状態(「証(しょう)」)に適していたことでしょう。

しかし、季節の変わり目から次のような変化を感じている場合は、体の状態(証)が以前とは変化してきているサインかもしれません。これは皮膚症状だけではなく、他の体調や精神面の変化などに関しても同様に考えた方が良い場合が多いです。

◇皮膚の乾燥が強くなってきたKy27_06-3_20251104104101

◇フケが目立つようになった

◇これまでになかった、または強まった「かゆみ」が出てきた

 漢方では、このような変化した「証」に合わせて、用いる漢方薬を調整・見直すこと(「変方(へんぽう)」)を非常に重視します。

 秋から冬にかけて、これまでとは異なる皮膚の症状 特に乾燥やかゆみが気になり始めた方は、現在の「証」により適した漢方薬があるかどうか、漢方に詳しい医師や薬剤師にご相談されてみるとよいでしょう。

【乾燥肌に漢方】

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。Nurse_nocap_20251104105501

 お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

 次回は、「こどもの乾燥肌と漢方処方について」のお話を掲載します。

2025年11月 2日 (日)

冬になると痛む肩  冷えと血のめぐりを漢方で整える ―**

「右Ky30_04_20251028173801肩が痛いです。寝ていて目が覚める痛みです。寒くなってからのような気がします。」

夜中に痛みで目が覚めてしまうほどの肩の痛みに悩む方のご相談を受け付けております。

特に「寒くなってから」という点が、東洋医学では重要な手がかりになります。

 西洋医学では、肩の痛みを関節や筋肉、腱の炎症などとして考えますが、

東洋医学では「なぜ今、その場所が痛むのか」を、身体全体のバランスからとらえます。

 今回も「簡単に理解したい方」と「詳しく知りたい方用」に分けてご紹介します。

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✨【簡単に理解したい方へ】

 寒さは体を「冷やし」「固める」性質があり、血液や気の流れを滞らせます。

 この流れの滞りが痛みを生む これを東洋医学では「不通則痛(ふつうそくつう)」と呼びます。Photo_20251028164101

 また、夜間に痛みが強まるのは、血の巡りが悪くなっているサインかもしれません。

血の流れが滞ると、夜に痛みが鋭く出ることがあります。

 温めると楽になり、冷えるとつらくなる場合は、体の中に「寒さ」が入り込んでいる可能性があります。

 漢方では、体を内側から温め、滞った流れを整えていくことで、痛みの改善をめざします。

『肩の痛み・五十肩に漢方』

✨【詳しく知りたい方へ】

東洋医学には「不通則痛(通じざればすなわち痛む)」という考え方があります。

痛みとは、気(エネルギー)や血(栄養)、水(体液)の流れが滞ったときに起こると考えられています。

今回のように「寒くなってから痛む」「夜に痛む」場合、次のような背景が考えられます。

◆ 寒さ(寒邪:かんじゃ)の影響

寒さは体を収縮させ、気や血の流れを悪くします。Kata-2

 肩のあたりで滞ると、筋肉や関節が固くなり、動かすと痛みを感じる場合があります。

◆ 血(けつ)の滞り(瘀血:おけつ)

 夜間は血の流れが内側に戻る時間帯ですが、滞りがあると痛みが増します。

「寝ていて痛みで目が覚める」という特徴は、この瘀血のサインの場合も考えられます。

◆ 湿邪(しつじゃ)の関与

 冷えとともに湿気を含むと、重だるい痛みやむくみを伴うこともあります。

 湿気は「水」の巡りを妨げ、関節の動きを悪くします。

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◆ 漢方のアプローチ

 漢方では、同じ「肩の痛み」でも、原因によって考え方が異なります。

単に痛みを抑えるのではなく、「なぜ痛みが生じたのか」を見極め、

その人の体質や状態に合わせて整えていくのが漢方の特徴です。

【肩の痛み・五十肩に漢方】

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【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年10月31日 (金)

後鼻漏の不快感に ― 体の内側から整える東洋医学の視点 ―**

   「後鼻漏がのどの奥に引っかかっている感じです。

 鼻をかんで出したいけど出ない、咳払いをしたくなります。Ky18_01-3_20251028164701

 耳鼻科では特に異常がないと言われました。

 気になって、仕事に集中できないです。」

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「後鼻漏(こうびろう)」とは、鼻の奥からのどの方へ粘液が流れてくる状態のことです。風邪のあとやアレルギー、鼻炎などがきっかけで起こることもありますが、耳鼻科で検査をしても異常が見つからないケースも少なくありません。

 のどの奥に常に何かが引っかかっているような感じが続き、鼻をかんでもスッキリせず、咳払いを繰り返してしまう方も多いです。症状が長引くと、話すときや仕事中に気になって集中できないという声もあります。

 今回も【簡単に理解したい方用】と【詳しく知りたい方用】で掲載します。

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東洋医学の考え方

✨【簡単に理解したい方へ】

 東洋医学では、このような後鼻漏のような「ねばりつく痰」や「のどの違和感」は、単に鼻やのどだけの問題とはとらえません。Ky18_12_20251028163801

 体の中の「水(すい)」のめぐりが滞っていたり、胃や肺の働きが弱っていると、余分な水分がたまり、痰や粘液として現れると考えます。

 また、ストレスや疲れによって気の流れが滞ると、のどに違和感や詰まりを感じることもあります。実際に「のどのつまり」や「何かが引っかかる感覚」は、心身の緊張が影響していることも少なくありません。

漢方治療では、鼻やのどの粘りを取り除くだけでなく、体全体の「水」と「気」のバランスを整えることで、自然な状態へ整えることをめざします。

『後鼻漏に漢方』

✨【詳しく知りたい方へ】

 後鼻漏の背景には、いくつかのタイプが考えられます。Photo_20251028164101

1.水分代謝の滞りタイプ

 体内の水のめぐりが悪く、鼻の奥に粘りのある分泌物がたまりやすいタイプ。雨の日や湿気の多い日に悪化しやすい傾向があります。

2.熱を帯びたタイプ

 鼻やのどに熱がこもり、黄色くねばつく痰が出やすいタイプ。辛いものやお酒をよく摂る方にみられます。

3.気の滞りタイプ

 ストレスや緊張が続き、のどに「つかえ感」や「詰まり」を感じやすいタイプ。息苦しさを伴うこともあります。

4.虚弱タイプ

 慢性的に疲れやすく、体の抵抗力が弱いために症状が長引くタイプ。風邪をひきやすい方にもみられます。

 東洋医学では、このように体質や症状の出方を見きわめて治療を検討します。

 後鼻漏に限らず、「のどの違和感」や「痰が切れない」などの訴えは、からだ全体のバランスを整えることで改善を目指していきます。

『後鼻漏に漢方』

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【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年10月29日 (水)

大切な存在を失った心に寄り添う ―漢方治療

 「15歳の猫が亡くなりました。具合が悪くなって、ずっと介護をしていましたが、亡くなりました。

 いつかはこんな日がくるとはわかっていましたが、気持ちが不安定になってしまい、家事もままらなくなっています。A307_069_20251027103001

 たかだかペットでと言う人もいますが、15年ずっと一緒に過ごしてきたので、つらいです。」

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― 東洋医学からみる「悲しみ」と体の関係 ―

大切な存在を失ったとき、心が不安定になるのは自然なことです。

 漢方では、乱れた心と体のバランスを整え、穏やかに回復を支える考え方があります。

 悲しみを癒し、少しずつ前を向けるよう、自然の力で心をいたわることを大切にしています。

 今回もさらっと理解したい方、詳しく知りたい方用に掲載します。

✨【簡単に理解したい方へ】

 東洋医学では、悲しみや喪失感は「気(き)」の流れを滞らせたり、消耗させたりすると考えます。

 気の流れが滞ると気分が落ち込みやすくなり、気が不足すると気力が湧かず、体も重く感じやすくなります。長く続いた介護や心労で「血(けつ)」が不足すると、不安感や落ち着かない気持ちが強まることもあります。

 漢方では、このように乱れた心と体のバランスを整え、穏やかに回復を支える考え方があります。

 悲しみを癒し、少しずつ前を向けるよう、自然の力で心をいたわることを大切にしています。

【気分の落ち込み、イライラ、ストレスに漢方】

✨【詳しく知りたい方へ】

 深い悲しみと「心(しん)」の不調 ―Photo_20251027103501

 注いできた愛情が深いほど、その喪失感もまた大きなものとなります。

 東洋医学では、「心(しん)」は精神や感情を司る大切な臓とされ、「心」と「身体」は一体のものとして考えられています。

 深い悲しみや喪失感といった強い感情は、体内の「気(き)」の流れに大きな影響を与えます。

「気」は心身の働きを支えるエネルギーですが、悲しみが深くなると、この気の流れが滞ったり、消耗してしまうことがあります。気の流れが滞ると、胸がふさがるような感覚や気分の落ち込みが生じやすくなります。

 また、気が消耗すると、気力や活力が湧かず、何をするにも億劫になりやすくなります。

 さらに、長い介護生活での疲労や心労は、「気」や「血(けつ)」を消耗させていた可能性があります。

「血」は心の安定を支える大切な要素であり、不足すると不安感や落ち着かない気持ちが強まることもあります。

 東洋医学では、このように心と身体のバランスが乱れた状態を全体として整えることを重視します。

滞ってしまった「気」の流れをスムーズにし、消耗した「気」や「血」を補うことで、心が少しずつ穏やかさを取り戻していきます。

 深く傷ついた「心」に寄り添い、ご自身の中にある回復力を支えるような、自然の恵みを活かした漢方薬を検討しております。

 焦らず、ゆっくりと、心が回復していく時間を大切に過ごしていただければと思います。

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。Nurse_nocap_20251027103601

 お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年10月27日 (月)

年齢とともに感じる息切れを、東洋医学で整える ―**

「山登りが趣味で、思い立つと翌日には登っています。

これまでは何ともなく頂上まで登れていたのですが、夏頃から二合目あたりで息苦しくなり、しゃがみこみたくなります。Ky13_04_20251024163901

 普段の生活では元気で異常もなく、検査もすべて問題なし。けれど、山に登ると息苦しくなります。

 歳のせいでしょうか・・・。」

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 山登りなどの運動を楽しんでいて、「以前より息が上がりやすくなった」と感じることはありませんか。

検査では異常がなくても、年齢とともに体のエネルギーである「気」が不足しやすくなり、体力や回復力に変化があらわれることがあります。

 今回もささっと理解したい方、詳しく知りたい方用に掲載します。

✨【簡単に理解したい方へ】

― 山登りで感じる息切れ、東洋医学の視点から ―

 東洋医学では、検査数値には現れないような体のバランスの乱れや機能の低下を「未病(みびょう)」と考えます。息切れは、体を動かすエネルギー「気(き)」の不足や、呼吸をつかさどる「肺(はい)」、生命力のもとになる「腎(じん)」の衰えと関係していることがあります。

 普段の生活では問題がなくても、山登りのように体を使う場面では、隠れていたエネルギー不足が表に出やすくなります。

 また、「夏頃から」という点も見逃せません。夏は汗とともに「気」も消耗する季節。夏の疲れが残ったまま秋を迎えると、体力の余裕がなくなりやすくなります。

 漢方では、息切れの原因を「呼吸の問題」としてだけでなく、「なぜ息切れが起こるのか」という体全体のバランスから考えます。エネルギーが足りない方には「気」を補う働きのある生薬を、体の基礎となる「腎」の力が弱っている方には、それを養うような生薬を選びます。

 検査で異常がなくても、体が発するサインには意味があります。無理をせず、体の声に耳を傾けながら、東洋医学の知恵を活かして大好きな山登りを続けていきたいですね。

【健康寿命のための漢方】
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✨【詳しく知りたい方へ】

― 山登りで息切れを感じるとき ―

■ 東洋医学で考える「息切れ」

 東洋医学では、体を動かすエネルギー源である「気(き)」の不足や、呼吸機能をつかさどる「肺(はい)」の働きの低下、さらに生命エネルギーの根本とされる「腎(じん)」の衰えが、息切れや息苦しさに関係していると考えます。

 日常生活では問題がなくても、山登りのように体に負荷がかかると、より多くの「気」を必要とするため、隠れていたエネルギー不足が表面化します。

■ 年齢と季節の影響

 以前は平気だったことがつらくなる背景には、年齢による体力や「気」の変化が関係していることもあります。

 東洋医学では、加齢とともに「腎」の働き(=生命力や成長・老化に関わる機能)が少しずつ衰え、それに伴い「気」を生み出す力も弱まりやすいとされています。

 また、「夏頃から」という点にも注目が必要です。夏は汗とともに「気」も消耗する季節。夏の疲れが体に残ったまま秋を迎えると、体のエネルギーが十分に回復せず、息切れとして現れることがあります。Ky13_02-1_20251024164501

■ 漢方でのアプローチ

 漢方では、「息切れ」を単なる呼吸の問題としてではなく、体全体のエネルギーバランスの乱れととらえます。

 「気」が不足している方には、それを補う働きのある生薬を。生命エネルギーの根本である「腎」が弱っている方には、そこを養うような生薬を用いることがあります。

 大切なのは、その方の体力、冷えの有無、胃腸の状態、のどの渇きなど、全身の状態=「証(しょう)」を見極め、その方に合った方法を選ぶことです。

 検査では異常がなくても、体は小さなサインを出しています。

【健康寿命のための漢方】

 水戸部クリニックでは、ひとり一人の症状や体質を考慮して、山登りなど体を動かすことを楽しめることを目指して漢方処方を検討しております。ご相談しやすい環境づくりをスタッフ一同で心がけております。Photo_20251024164601

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【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年10月25日 (土)

乳腺炎で痛い・つまる やさしく整える漢方ー**

「出産して3か月になります。

 乳腺炎がひどくなって、搾乳機を使っていたら、

母乳の量が減ってしまいました。Ky112_26_20251020163301

 もとの量にもどしたいです。」

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 出産後の乳腺炎は、胸の張りや痛み、発熱を伴うこともあり、

授乳中のママにとって、とてもつらい症状です。

 無理に搾乳したり、冷やしすぎたりすると、かえって悪化することもあります。

 このような症状に悩む方に、漢方治療についてのお話です。

ささっと理解したい方、詳しく知りたい方用に掲載します。

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【簡単に知りたい方へ】Icon_medical_woman04_20251020163901

 漢方では、乳腺炎を「気(エネルギー)」や「血(栄養)」の流れが滞って熱がこもる状態と考えます。

 胸の張りや痛み、しこりがあるときは、まず“滞りを流す”ことが大切です。

 無理に母乳量を増やすよりも、炎症やつまりを改善して、自然に出る流れを整えることをめざします。

【乳腺炎に漢方】

【詳しく知りたい方へ】

 東洋医学では、乳腺炎は「気滞(気の流れが滞る)」「血熱(熱がこもる)」「湿熱(老廃物がたまる)」などが関係すると考えます。

 ストレスや疲労、睡眠不足が続くと気の巡りが悪くなり、乳腺の流れも滞ってしまいます。

 また、出産後は血(けつ)が不足しやすく、身体のバランスが崩れやすい時期です。

漢方治療では、

・熱や炎症を鎮めて痛みを和らげる

・気や血の巡りを良くしてつまりを解消する

・体力を補い、母乳の質と量を自然に整える

といった方向で、症状と体質に合わせて処方を検討します。

胸の痛みやしこりが落ち着いてくると、

母乳の流れがスムーズになり、結果的に量も安定してくる方が多いです。

【乳腺炎に漢方】

✨【ご相談はお気軽に】

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【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年10月23日 (木)

月経によるめまい・イライラ・貧血 気と血のバランスを整える漢方 ―**

「急なめまいがして、気持ちが悪くなってしゃがみこんでしまいました。

 生理による貧血でした。ほぼ毎月生理前から生理後まで調子が悪いです。096_20251020160101

 イライラします。」

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生理のたびに、めまいや気持ち悪さ、イライラが起こる――。

「また今月も」と思うと、本当に辛いですよね。

このような症状に悩む方に、漢方治療についてのお話です。

ささっと理解したい方、詳しく知りたい方用に掲載します。

✨【簡単に知りたい方へ】

「毎月のことだから仕方ない」と思いながらも、

めまいやふらつき、イライラがつらいと感じる方は多いものです。

漢方では、こうした月経前後の不調を「体のバランスの乱れ」として捉えます。

 体を養う「血(けつ)」が不足していたり(血虚)、

気持ちやエネルギーの流れである「気(き)」が滞っていたり(気滞)すると、

めまいや気分の不安定、イライラが起こりやすくなります。

血と気は深くつながっており、

どちらかが滞るともう一方も乱れやすくなります。

 そのため、漢方では体全体のバランスを整えることを大切にします。

 毎月のつらさを「当たり前」とせず、

少しずつでも心と体の調子を取り戻すきっかけとして、

 漢方の視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。

【生理の不調・PMSに漢方】

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✨【詳しく知りたい方へ】Photo_20251020160801

 生理によるめまいやイライラなどの不調は、

東洋医学では「血」と「気」、そしてそれらを司る「肝(かん)」の働きと深く関係していると考えます。

「肝」は、血を貯蔵し、全身に巡らせる働きを持つ臓腑です。

 また、感情の調整にも関わり、ストレスや緊張、我慢が続くと「肝の気」が滞りやすくなります。

この状態が「気滞(きたい)」で、イライラや怒りっぽさ、胸の張り、喉のつかえ感などが出やすくなります。

一方で、月経によって「血(けつ)」が消耗すると、体を潤し養う力が不足し、「血虚(けっきょ)」の状態になります。

 血虚では、めまい、立ちくらみ、動悸、不眠、不安感、顔色の悪さなどが起こりやすくなります。

 特に、肝の働きが弱まり、十分な血を全身に巡らせられなくなると、脳や心への栄養が行き届かず、ふらつきや情緒不安定が起きやすくなります。

 さらに、月経周期の中で「脾(ひ)」の働きも大切です。

 脾は食べたものから血をつくる源であり、冷えや疲れ、無理なダイエットなどで弱ると、血を補う力が低下します。

その結果、貧血のような状態が長引いたり、月経後の回復が遅れたりします。

 つまり、月経前後の不調には、

「肝の気の滞り」と「血の不足」、そして「脾の弱り」が複雑に関係しているのです。

漢方治療では、これらのバランスを見極め、

不足した血を補いながら、気の流れを整えることを目的とします。

 ストレスや睡眠、食生活など、日常の過ごし方も重要な要素です。

😵「めまい」「イライラ」「だるさ」「貧血傾向」

 それぞれの症状の奥には、体質や環境によって異なる原因が潜んでいます。

 漢方診療では、その背景を一緒にひもとき、

体の内側から整えるためのアプローチを検討しております。

 水戸部クリニックでは、ひとり一人の症状や体質、生活習慣、職場環境などを考慮して、

体全体のバランスの乱れを整える処方を検討しております。

【生理の不調・PMSに漢方】

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✨【ご相談はお気軽に】Icon_medical_woman01_20251020160901

 水戸部クリニックでは、ご相談しやすい環境づくりを

スタッフ一同で心がけております。

 お気軽にご相談ください。

 医師の処方による漢方薬は、健康保険適用です。

【新潟の漢方外来・水戸部クリニック】

2025年10月21日 (火)

コロナ後の呼吸の違和感や疲れに 体質から整える漢方治療 ―**

「コロナ感染して、完治していますが、喘息が続いていて体がだるいです。Ky13_05_20251017113801

 空咳で、ゼロゼロはないようですが、胸の辺りがもやもやして息苦しいです。」

 このような症状に漢方治療を希望される方がいらっしゃいます。

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✨【簡単に理解したい方】

― コロナ後の咳やだるさに ―

 コロナ感染が治っても、空咳や息苦しさ、体のだるさが続くことがあります。

 漢方では、病気の後は体の防衛力やエネルギーが消耗し、回復までに時間がかかると考えます。

 咳や息苦しさは、呼吸に関わる「肺」の働きが弱っているサインかもしれません。

 また、胸のもやもやは気の巡りの滞り、だるさはエネルギー不足によるものと考えられます。

 体の潤いとエネルギーを補い、滞った気を整えることで、体調が徐々に回復することをめざします。

【コロナなど感染症後の不調、だるさに漢方】

✨【詳しく知りたい方】Photo_20251017114801

― 病後の回復を助ける漢方の考え方 ―

 コロナ感染後、症状が治まっても空咳や息苦しさ、体のだるさが続くというご相談が多く寄せられます。

 大きな病を経験した後は、一見元気に見えても、体力や気力が消耗しており、本来の調子を取り戻すまでに時間がかかることがあります。

 漢方では、病の後に「体の防衛力」や「エネルギー(気)」が低下し、見えない影響が体内に留まっている状態と考えます。

 特に呼吸の不調は「肺」の働きと深く関係しています。肺は潤いを保ちながら清らかな気を取り込み、全身に巡らせる役割を持っています。

 病によってこの潤いやエネルギーが損なわれると、乾いた咳が出やすくなったり、呼吸が浅くなったりします。

 また、胸のあたりのもやもやとした息苦しさは、気の巡りが滞っているサインです。

 全身を巡るべきエネルギーが胸で滞ることで、すっきりしない不快感として感じられます。

 さらに、だるさや疲れやすさは、病と闘う過程でエネルギーを使い切り、回復に必要な力が不足している状態です。

 漢方では、咳や息苦しさ、だるさといった症状を個別に見るのではなく、体全体のバランスの乱れとしてとらえます。

 消耗した潤いやエネルギーを補い、滞った気の巡りを整えることで、体が本来持っている回復力を引き出し、少しずつ元気を取り戻すことを目指します。

【コロナなど感染症後の不調、だるさに漢方】

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